病院長挨拶

写真 院長 橋本 靖
院長 橋本 靖

兵庫県立リハビリテーション中央病院は,1969年10月に県政100年の記念事業として,当時の「兵庫県玉津福祉センター」内にその附属病院として開院しました。2019年には開院50周年を迎え,知事などをむかえて開設記念式典にてそれを祝いました。開院当初は病床数94床にすぎませんでしたが,その後,当院の名誉院長である澤村誠志先生も含めて歴代院長のもとで発展をとげ,1992年に300床の「リハビリテーション中央病院」として現在の地に新築開設されています。また県内にありました「のじぎく療育センター」の閉鎖にともない,その業務を引き継ぐかたちで2008年からは院内に30床の小児病棟を増設しております。

当院の最大の特徴は,その名に示す通り安全で質の高いリハビリテーション医療を提供することで,入院から在宅まで一貫とした医療サービスを患者様の立場に立ったチームアプローチにより実施しています。疾患の特徴に即したリハビリテーション医療の遂行のため,入院病床もそれぞれ特色を持たせており,脳卒中や多発外傷,脊椎や大腿骨骨折などの患者さまを受け持つ回復期リハビリテーション病棟,脊髄損傷や四肢の切断などの重度障害の患者さん,そして神経難病による重度の身体機能障害をもたれた方に対する障害者病棟,加齢や関節リウマチにより膝や股関節,肩関節の障害がある方,そして脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアといった脊椎疾患,そのほか排尿障害など泌尿器科的疾患のために手術や入院加療を必要とされる方のための一般病棟など、それぞれ身体機能の障害状況にあわせて複数の病棟形態をもつことで対応しています。前述の小児病棟は、2019年より『こどものリハビリテーション・睡眠・発達医療センター』と改称し、これまでに行ってきた睡眠障害だけでなく、リハビリテーション療法を中心とした子供さん達の治療も行っています。2021年からは新たに『スポーツ医学診療センター』を開設し,スポーツ障害や外傷に対するアスリートリハビリテーションも行っており,将来は障害者のスポーツ医療にも対応してゆく予定です。

リハビリテーション病院といえば「リハビリ治療しかおこなっていないのでは?」と思われがちですが,院内には4つの手術室を備えており,『人工関節センター』では股関節や膝関節などの人工関節置換術を,『スポーツ医学診療センター』ではスポーツ外傷などの種々の手術を,また泌尿器科領域では排尿障害などの手術治療を盛んに施行しています。当院では前述のように各種のリハビリテーションや周術期にも対応するため,病棟ごとに診療内容に特化した役割をもたせており,病状に応じて病棟間を移動することで比較的長く入院リハビリテーションが行え,遠方からも多くの患者さんが当院での治療を希望して来られています。

当院のもう一つの特徴に,「ロボットリハビリテーション」があります。ロボットテクノロジーをリハビリテーションに取り入れ,電子制御による義手やコンピューター制御による義足歩行など,最先端の技術による科学的なリハビリ医療が実施され,国内外より大きく注目を集めております。

病院自体は「兵庫県総合リハビリテーションセンター」の中心部にあって医学リハビリテーションを担っておりますが,病院に隣接して社会リハビリテーションや職業リハビリテーションなどを受け持つ障害者の支援施設が併設されております。当院退院後すぐに家庭での生活をするには支障が残るような方には,自立生活訓練センターなどへ直接入所することにより自立能力のさらなる向上を図れるといった便宜もあり,当病院で治療後の家庭や社会への復帰にきわめて有利な環境にあります。県内に誇れる便利な医療資源として,ぜひ当院をご利用いただきたいと存じます。