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社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団 兵庫県立清水が丘学園

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運営方針

基本方針

  1. 私たちは、子どもたちの権利を保障します。
    1. 子どもたちの心を理解し、心を育む生活の場を整えます。
    2. いかなる暴力からも子どもたちを保護し、すべての子どもたちの権利を尊重します。
  2. 私たちは、子どもたちの成長・発達を支援します。
    1. 一人ひとりの子どもの適性や能力が適切に伸びるように支援します。
    2. 基本的な生活習慣や道徳観を身につけ、発達年齢に相応しい正義感や責任感が持てるよう支援します。
    3. 様々な年齢の友だちや大人との交流を通じ、「育つ喜び、育ちあう楽しみ」を経験できる環境づくりに取り組みます。
  3. 私たちは、子どもたちの自立を支援します。
    1. 子どもたちの発達年齢に応じた学力や生活技術の習得を支援します。
    2. 子どもたちの能力や希望を尊重した進路選択を支援します。
    3. すべての子どもたちが自分を大切にし、生き甲斐を実感できるよう支援します。
  4. 私たちは、家庭や地域の子育てを支援します。
    1. 子どもの健全な成長を願う保護者の想いを受け止め、協力して子育てを行います。
    2. 知恵や知識を地域の人々と共有し、より良い子育てのあり方を考えます。
    3. 学園の機能を地域に還元します。

事業計画

 児童心理治療施設は、心理的ケアを目的とする施設として、被虐待児童や不登校児童のケアや、その保護者の支援のため、より高度な専門性を発揮することを求められるようになってきました。しかし、現実には被虐待児の入所児に占める割合が現行の施設のキャパシティを超えて増加する傾向にあり、精神的に不安定な子どもによる施設内での暴力や器物破壊、自傷行為や虐待による解離症状など多様な問題が生じています。

 学園でも平成30年度は、入所児童のうち被虐待児が79%、発達障害を持つ児童は70%に達しました。こうした子どもの治療を進めるため、セカンドステップや臨床動作法、物語曝露療法など、被虐待児童の治療のために専門的な治療法を導入してきました。
また、子どもの問題は、家族がかかえる問題によることが多く、不調をきたした家族への支援も重要となっています。

 今年度は、これまでの取り組みをより深めるとともに、社会体験事業として中学生2年生を対象にした就労体験、小学生を対象に仕事体験の機会を設け、支援の幅を広げた取り組みを行います。それと共に職員の専門性の向上のため職場内研修や実践研究等の充実を図るとともに、学園内外への支援のノウハウ等の情報伝達・情報発信にも取り組んでいきます。

 以上の方針のもと、令和元年度の事業として、次のとおり計画を定めます。

  1. 利用者本位のサービスの提供
    1. (1)利用者本位で質の高いサービスの提供
        1. (ア)社会体験事業の実施
           家庭や地域、学校生活の中で経験するであろう多くの社会体験を学園生活においてもできる限り体験できるよう支援します。
        2. (イ)サービス評価基準に基づく自己評価実施・第三者評価の実施
           利用者本位のサービスの向上を図るため、厚生労働省が策定している社会的養護関係施設第三者評価基準に基づき自己評価を実施します。今年度は評価機関による第三者評価を受審します。挙げられた問題点や課題を点検し、支援技術の改善に努めます。
        3. (ウ)利用者個別支援の実践
           自立支援計画票を個別に作成し、利用者の個別性に配慮した支援を実践します。
        4. (エ)業務マニュアルの見直し・検討
           業務処理の質の向上を図ると共に、現状に適したマニュアルの更新を行います。
    2. (2)利用者の多様な個別ニーズに対応したサービスの提供
        1. (ア)潤いある生活創りの推進
          1. 季節の行事会
             季節感は日本人の生活と文化のなかで重要な役割を持ちます。端午の節句を始め、夏には七夕、流しそうめん、冬には餅つき大会、節分など季節感を味わい心のゆとりを感じる行事をさらに取り入れて実施し、食事サービスと連携して特別食を企画します。
          2. 誕生会
             虐待等により、家庭で満たされなかった子どもに、生を受けたことを祝われる実感を持てるよう誕生会を実施します。また、食事サービスと連携し、誕生会の特別食を企画します。
        2. (イ)ハリのある生活創りの支援
          1. 自治会活動
             児童自らが学園生活のあり方を考え、実践する活動を通して、体験の幅を広げるとともに、それぞれの目的を持って生活する中で、主体性や自主性を養うため自治会活動の充実に取り組みます。
          2. クラブ・スポーツ活動
             野球、バレーボール、サッカーのスポーツを通して、近畿の児童心理治療施設・兵庫県児童養護施設連絡協議会の大会に参加し、施設間の交流を図ります。また、iPad活動、園芸や手芸クラブ、各グループ等の活動を継続的に実施し、達成感の醸成や人間関係におけるルールや思いやり等を学ぶ機会とします。
          3. 表彰制度
             学期を通して生活の目標や学業に取り組めた児童を生活賞、学習賞と称して表彰し、より高い目標を持てるよう支援します。
          4. 小規模棟を利用したグループケア
             将来の進路先を見据え、自活能力を習得する必要のある児童や、周囲の刺激を遮断し落ち着いた生活を確保する必要がある児童に対して、職員がより個別的な関わりを行える環境とプログラムを整えます。
          5. 学習支援の強化(学習ボランティアによる教育の充実)
             不登校や虐待等で学習経験が少なく、基礎能力に比較して成績が低い状況にある入所児童に対して、大学生・大学院生のボランティアを活用した学習支援の充実を図り、中学卒業後の進路保障を行います。
        3. (ウ)児童の特性に併せた支援や被虐待児童の家族再統合に向けた取組
          1. 年齢や性差を配慮した性教育プログラムの実施
             入所児童に対して健全な性の知識が育めるよう支援を行うと共に、性的虐待、性的逸脱、性的被害などの課題を抱えた児童に対する専門的な支援を行います。
          2. セカンドステップ(暴力防止プログラム)の実施
             衝動性のある児童が、暴力暴言という表現手段をとらず、適切な対人関係を結ぶことができるように、自分自身の気持ちを伝える、相手の気持ちを受け止めるなどの社会的スキルを獲得するための専門的な支援を行います。
          3. 臨床動作法、EMDR、TF-CBT、物語暴露療法の実施
             虐待の影響による情緒不安定や行動の問題に対し、必要に応じて専門的な心理治療を導入し、情緒や行動の安定を図ります。安全感や自己コントロール感を得て、衝動的行動や不安感の軽減を図れるよう支援します。
    3. (3)利用者の人権と個人の尊厳に配慮したサービスの提供
        1. (ア)人権の擁護・虐待防止・合理的配慮に関する研修等の実施
           児童福祉法、児童虐待防止法に基づき、利用者の人権に配慮した質の高いサービスの提供に努め、さらに推進していきます。
        2. (イ)利用者の権利擁護の推進
           こどもアンケートを実施し、利用者の権利を保障する支援の確認や課題の点検を行い、こどもの権利を保障する支援に努めます。
    4. (4)利用者にとって安全で安心なサービスの提供
        1. (ア)危機管理基本指針に基づくリスクマネジメント体制の確立
          1. 危機管理委員会を開催し、職員の危機管理意識を高揚し、危機管理マニュアルの見直しなど、安全の確保と事故への適切な対応を推進します。
          2. 地震・風水害・火災等を想定した避難訓練を実施し、体制の強化を図ります。
          3. 無断外出・不審者等を想定した訓練を実施し、体制の構築に努めます。
          4. 苦情解決については、担当者及び解決方法を利用者及び保護者に周知するとともに、あったかサポート実践運動とも連携し、実効性を高め、定着を図ります。
          5. 「個人情報の保護に関する法律」の全面施行に伴い、法令や国のガイドラインに基づき、規定や体制の整備、職員への研修など個人情報保護体制の確立を図ります。
  1. 地域で支え合う仕組みづくり
    1. (1)施設機能の地域への提供・発信
        1. (ア)児童心理臨床セミナーの開催
           精神科医師、大学教授等の助言のもと、心理士や学校教員、児童福祉や公認心理師、臨床心理士を目指す大学院生に対して事例検討の機会を提供し人材育成を行うとともに、各機関に所属する心理士・学校教員等のネットワークを構築する機会を提供します。
        2. (イ)公開講座の開催
           子どもの心の問題について、有識者の講演等を実施し、児童の処遇にあたる小中高校教員、行政職員、施設職員、心理士、学生等の資質の向上に寄与する研修機会を設けます。
        3. (ウ)支援ニーズの高い事例検討会や研修会への講師派遣
           心理治療士・支援員を学校や児童福祉施設、里親等の研修会、大学の講義等に派遣し、家庭、学校、地域における児童の問題について知識や情報を提供するとともに、相談を受けるなど、地域生活に根ざした取り組みを支援します。また、知的障害児施設の被虐待児童や発達障害児等の事例検討等への取り組みに協力します。
    2. (2)地域の福祉人材の育成支援
        1. (ア)心理臨床研修の受け入れ
           心理臨床コース(大学院)を有する大学と連携し、心理臨床家を目指す大学院生を受け入れ、心理臨床実習を行うことで、心理臨床家の育成に貢献します。
        2. (イ)社会福祉士・保育士・教職員実習の受け入れ
           各大学の要請を受け、学生の実習指導を行い、福祉人材の育成にあたります。
        3. (ウ)見学研修(民生委員・児童委員等)の受け入れ
           地域で児童福祉に携わる、民生委員・児童委員等の研修見学を受け入れ、児童虐待への啓発に努めます。
    3. (3)地域に開かれた施設運営
        1. (ア)福祉ダイヤル相談
           家族療法(外来児童・家族支援)事業の窓口ともなっている電話相談事業についても、より的確な運営に努めます。
        2. (イ)ボランティアの積極的受け入れ
           土日、長期休みを中心にボランティアを受け入れ、地域の方々との交流を図ります。また、学習ボランティアも受け入れ、学習に遅れのある児童の支援を充実させます。
        3. (ウ)家族療法(外来児童・家族支援)事業の推進
           被虐待児童の家族再統合に向け、家族療法を推進します。また、児童および保護者の心理治療の場が限られている現状において、学園の持つ役割は大きく、かつ需要も多いため、問題の早期解決に導くよう取り組みます。
        4. (エ)事業団広報戦略に基づく広報の推進
          1. 学園だよりの発行
             学期に1回、年3回の学園だよりを発行し、学園の広報を行います。
          2. ホームページの随時更新
             インターネットによって、利用者・関係者が手軽に学園案内等の情報を得ることができるように、より見やすく分かりやすいホームページ作りを進めます。
        5. (オ)地域交流事業(学園祭)の実施
           児童による模擬店運営やステージ発表、教育成果の発表等を行う学園祭を開催し、入所・通所児童の保護者、地域のボランティア、関係機関職員等の参加協力を求め、地域交流を図ります。
        6. (カ)施設運営協議会機能の充実・強化
           施設の関係団体の代表からなる協議会を開催し、施設運営や施設機能の地域への提供等について検討し、その意見を施設運営に反映させるとともに、施設及び施設利用者が地域社会の一員としての役割を果たせるよう、協力体制の充実・強化を図ります。
        7. (キ)専門職種連絡会への参加
           利用者支援の向上等を目的とした、管理栄養士・栄養士、施設看護師等の情報の共有と共通課題の解決等を図るための兵庫県社会福祉事業団職種別連絡会に参加します。看護師は近畿児童心理治療施設の看護師連絡会にも参加します。
  1. 医療・福祉・教育の連携による事業推進
    1. (1)医療・福祉・教育の連携
        1. (ア)こども家庭センターとの連携
           こども家庭センターとの定例会や連携会議、個別支援計画に基づく入所状況検討会等を実施することにより、児童の処遇向上に活かします。
        2. (イ)原籍校との連携
          1. 原籍校連絡会の実施
             原籍校の担任、進路指導担当教諭を中心に、学籍、進路、児童状況についての理解を進め、中学3年生については、より適切な進路選択に至る支援を行います。
          2. 進路指導の充実
             児童の進路決定に向けた取り組みを早期に実施し、進学や就職等に対する意識付けから具体的な受験対策まで、生活支援の一環として支援します。
        3. (ウ)医療機関との連携
           医療を必要とする児童が増加しており、小児に関わる県内の医療機関との連携を図ります。
    2. (2)医療・福祉・心理臨床に関する専門的情報の発信等
       児童の治療を通して得られた専門知識やノウハウを広く情報発信します。
        1. (ア)事業団実践・研究紀要への投稿
           職員の日頃の実践や業務を通じての研究成果を発表する機会を提供することにより、職員の資質の向上、業務の改善、組織の活性化を図るとともに、その内容を広く情報発信します。
        2. (イ)県立こども発達支援センターとの連携
           学園敷地内に設置された県立こども発達支援センターの診療・療育機能と、発達障害の二次障害の相談も受け付けている学園の外来相談機能との連携を図ります。
  1. 人材育成と働きがいのある職場づくり
    1. (1)職員研修の充実
       被虐待による児童の問題の理解や日常の支援場面における対応など、専門的な知識と技能について、新たに学園に勤務する職員を中心に必要な臨床的知識の習得と日常対応支援についてOFF-JTを計画的に行います。
    2. (2)利用者サービス向上のためのOJTの充実
       発達障害を有する入・通所児童が増える中、指定リーダーを中心に、発達障害の理解と処遇の向上や、被虐待児童への処遇を向上するためOJTを充実し、自主・自律的に行動できる人材の育成を図ります。
    3. (3)自己研鑽機会の充実
       兵庫県社会福祉事業団が主催する、階層別研修・専門性研修・特別研修やその他外部研修などに職員を派遣し、組織性・専門性を高め、施設職員としての資質向上を図ります。
    4. (4)公認心理師、社会福祉士、介護福祉士等の計画的育成、資格取得の推進
       公認心理師、社会福祉士や介護福祉士資格取得を推進します。
    5. (5)児童心理臨床セミナー及び公開講座の開催
  1. 経営基盤の安定・強化
    1. (1)経営基盤の確立(入所児童の安定的受け入れによる措置費収入の確保)
       こども家庭センターとの連携強化のもと、入所率の向上を図り安定した措置費収入の確保を目指します。
    2. (2)県と協働による県施策の先導的役割の実践(県立施設としての役割の実践)
       県の新行革プランの取り組み方針に基づき、指定管理を受け県施策の先導的役割を実践します。
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