平成25年度全国地域リハビリテーション合同研修会兵庫2013

ご挨拶

 このたび、全国地域リハビリテーション合同研修会を神戸で開催させていただきます。大会長として入念な準備をされていた兵庫県立西播磨病院の逢坂悟郎先生が、この4月より厚生労働省へ転勤となりましたため,急遽ピンチヒッターとして立つこととなりました。以下に逢坂先生がすでに作っていました挨拶文を掲載します。

 2010年に地域包括ケア研究会の報告書が世に出た頃、私は2025年以降に日本が大変な状況を向かえることを知り、正直、不安になりました。しかし、これは私たち自身の老後の問題でもあり、前向きに立ち向おうと考え活動して参りました。試行錯誤の活動の中、将来の日本に必要な在宅ケアの成熟や病院・在宅連携を進めるための「鍵」らしきものを見つけ、現在、兵庫県庁および兵庫県の仲間と協力して地域包括ケア実現へ向けて活動しています。
 そこで、本研修会のテーマは『地域包括ケア実現への鍵を探る』としました。地域包括ケアの実現には生活圏域、市域、二次圏域などでの様々な取り組みが必要です。兵庫県ではそれら様々な領域での地域リハビリテーション(リハ)活動が戦略的かつ連動して実行されるために、二次圏域の医療・介護のコーディネーター(二次圏域コーディネーター)が機能し、この組織が市町と協力しつつ地域包括支援センターを支援できるようなシステムが必要だと考えています。このようなコーディネーター組織を基盤として、医療・リハ・介護・住民などの活動と連携が成熟していくことを期待しています。二次圏域コーディネーターの重要性については、基調講演とシンポジウム1で議論したいと考えています。
 また、兵庫県では、地域包括ケアの対象を高齢者のみとは捉えず、若い障害者を含め、年齢に関係なく必要な人に必要なケアが提供されるシステムであると考えています。地域リハ事業の担当課が、県庁の障害福祉課におかれているのはその表れです。シンポジウム2では、若年障害者の課題をテーマとし、地域包括ケアにどのようにつなげていけばいいかを考えます。
 全国から参加される皆さんには、今研修会を通して「地域包括ケア実現への鍵」を見出し、地元での活動に生かしていただきたいと思います。

 逢坂先生の思いと全国で地域リハに取り組んでおられる皆さんの思いを融合させ,今後の日本の羅針盤作りを目指して,スタッフ一同頑張って行きたいと思います.よろしくご参加・ご発言をお願い申し上げます。

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