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脳科学研究の進歩とともに、乳・幼児期における子供たちの睡眠(質・量・リズム)発達が脳の発育・発達、ひいては学習意欲や学力に大きく関係していることが明らかになりました。また、乳・幼児期の睡眠障害は子どもたちの運動や言葉の発達を遅らせ、注意欠陥多動性障害(ADHD)やコミュニケーション障害をもたらし、自閉症とよく似た症状を呈することが報告されています。更に、乳・幼児期の睡眠障害は成人に至るまで持続してしまう可能性が現実のこととして心配されています。
また学童期以降における「不登校状態や引きこもり」は「こころ」の問題としてカウンセラーに全てが一任されるべきものではなく、睡眠の質・量・リズムの障害による「脳機能低下」という医学的な問題が潜んでいることが明らかになっており、医療が深くかかわるべき大きな問題と認識されてきました。
「子どもの睡眠と発達医療センター」では以下にお示しするような取り組みを充実させることにより、子どもたちにも広がる様々な睡眠問題、特に「朝起きることができず不登校状態にある」、あるいは赤ちゃんの時から夜間睡眠中にしばしば目を覚まし、良く泣き、不機嫌である、などの睡眠問題と関連した「運動発達」「言葉やコミュニケーション発達」に問題を抱えた子どもさんたちとご家族の不安や苦しみを「ご本人」「ご家族」「私たち医療スタッフ」のチームワークで解決すること、更にはこのような問題の出現を予防することを目指しています。
現代社会の夜型生活は睡眠不足の慢性化を誘い、一転して過眠状態が訪れると社会生活が大きく障害されます。結果として不登校や引きこもり、会社を続けられないなど学校社会からの離脱につながります。そこで、学校現場と(福井県若狭町、京都府八幡市、青森県三戸など)協力して児童生徒の睡眠調査を施行すると同時に分析結果を当事者に返し睡眠障害(不登校)の発症を予防する取り組みを開始しています。
若い世代が被った現代社会の時間的ひずみの理解、それに伴う睡眠障害への理解・支援の必要性について、「睡眠教育=眠育」を学校教育に取り入れることや社会に問いかけ広報することにより広めることが重要。生物時計の乱れによる日常社会生活の困難性が誰にでも起こるものであることを理解していただくことが大きな使命と考えています。「子どもたちの脳を育む睡眠を守る」国民運動が必要だと思います。
睡眠問題及び睡眠問題に伴う子どもたちの脳機能の発達の重要性を認識した医療継承を担う各分野の若い世代を育むことが大きな使命と考えています。若い医師のご参加を鶴首しております。
夜型社会のひずみが「不登校や引きこもり」の重要な要素であることの理解を広げ、学校現場や家庭を通して睡眠問題の重要性を基に、「小児慢性疲労症候群としての不登校や引きこもり」の予防の実践を推進し実証することにより実質的予防をなし遂げることが必要です。
子どもたちの睡眠障害の病態評価、様々な病態に対する治療法の開発が不十分です。子どもたちの睡眠問題領域での情報の蓄積がこれから重要です。
この基本的な研究に加えて、現時点では安価で、効力が高く、持ち運び可能な「高照度光治療機」の開発を目指し研究を進めています。研究者のご参加を期待しています。